ロシアは、FSBの参加を得て開発された暗号化アルゴリズム「クズネチク」を5Gスマートフォンに組み込むよう、メーカーに義務付ける準備を進めている。この措置はデジタル発展省の命令案に盛り込まれており、2032年3月1日に施行される見通しだ。通常のアプリケーションではなく、スマートフォンのモデムに直接組み込む必要がある技術である。
クズネチクは5Gネットワークで、通信トラフィックの暗号化と通信の完全性の検証に使用される。国家規格の暗号化は、スマートフォンと基地局の双方がアルゴリズムに対応した場合にのみ有効化される。互換性のない外国製端末は、2032年まで5Gネットワークで引き続き使用できる見込みだ。
この実装は困難だ。アルゴリズムは国際標準の3GPPに含まれておらず、単純なソフトウェア更新やSIMカードの交換で追加することはできない。スマートフォンには対応モデムが必要となるため、実際の導入作業は2030年より前には始められない可能性がある。
ロシアのインフラは部分的にしか準備できていない。ロシア製の基地局はソフトウェアレベルでクズネチクに対応しているが、ハードウェア機器の近代化が必要で、その作業にはさらに1~2年かかると見積もられている。この措置は、アプリ「Max」の展開拡大後、またロシアでモバイルインターネットの問題が繰り返される中で打ち出された。